南海電気鉄道の有料老人ホーム「南海ライフリレーションあびこ道」は、ゆったりとした作りで落ち着いた雰囲気だ【拡大】
その一方、沿線の高齢者人口は年々増えているとみられ、「介護ニーズは確実に増している」(阪神電鉄の担当者)という。
野村証券によると、全国の介護関連市場は平成19年の7兆円から、37年には3倍程度の20~25兆円に膨らむ見通しだ。
線路を張り巡らせている鉄道各社は、メーカーのように海外市場に軸足を移すわけにはいかない。
しかし、「地元密着の弱点は、実は強みでもある」(関係者)という。沿線住民にとって鉄道会社のブランド力は絶大のため、高齢者が安心して利用しやすいからだ。
多くの人は通学・通勤にJRや私鉄を使う。鉄道各社は最近、高齢者事業だけでなく、保育所まで手がけるようになっており、「ゆりかごから墓場まで」沿線住民をサポートする態勢を整えつつある。
各社の“新戦略”は実を結ぶのか。今後の展開から目が離せそうにない。(中村智隆)