独自の進化遂げた軽自動車 「シャレード」「パルコS」ダイハツの歴史 (2/8ページ)

2015.8.16 07:00

  • 軽三輪トラック「ミゼット」の展示スペースには町工場の雰囲気が再現され、映画「ALWAYS三丁目の夕日」の世界を思わせる
  • 現存する最古のダイハツ工業製発動機。滋賀県内の水田の灌漑用に使われていた
  • アニメ映画「となりのトトロ」にも同型機が登場したオート三輪の「ダイハツ号」
  • 働く女性が手軽に買えるおしゃれで快適なコンセプトの「ミラ」
  • 「広くて楽しいマルチユースワゴン」として当初は働くお母さんを応援する狙いだった「ムーブ」
  • 人気の2人乗り軽オープンカー「コペン」
  • 燃料電池自動車のコンセプトカー。窒素化合物の小型燃料による普及を提案する
  • サラリーマンにも手が届き一家4人が乗れる軽として、昭和41年に発売されたダイハツ初の軽四輪乗用車「フェロー」
  • 軽乗用車のカットモデルで構造を学ぶことができる


外形はできるだけ小さく、室内は広く、「5平方メートルカー」をキャッチフレーズに「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した「シャレード」

外形はできるだけ小さく、室内は広く、「5平方メートルカー」をキャッチフレーズに「カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した「シャレード」【拡大】

 滋賀県内の水田で水をくみ上げる灌(かん)漑(がい)用に昭和8年、納入されたものを譲り受けた。約20年間にわたって年間約千時間、計約76万平方メートルもの水田に農業用水を供給し続けたという。

 《ダイハツは「日本の工業化には国産エンジンの普及が不可欠」と考えた官立大阪高等工業学校(現・大阪大工学部)の校長、安永義章が大阪の実業家らに呼びかけ、明治40年3月に「発動機製造株式会社」として創立。今でいう“大学発ベンチャー”のようなもので、大阪駅の北に工場を建て、工業用のガスエンジンを手始めに発電用や船舶用へと手を広げていった》

 灌漑用発動機の隣にあるのは、オートバイと荷車を合体させたようなオート三輪だ。同社のオートバイ用エンジンを搭載し、昭和6年に第1弾を発売。社名が「大阪にある発動機製造会社」を略し「大(だい)発(はつ)」と呼ばれたことから「ダイハツ号」と名付けられた。

 当時のオート三輪は運転免許が不要なうえ、道幅が狭い日本の実情にぴったりだったため人気を集め、同社が量産化したダイハツ号はエンジンメーカーから自動車メーカーに移行する転機にもなった。

アニメ映画『となりのトトロ』では姉のサツキが妹のメイを探す場面で…

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