いいクルマは数メートル走っただけでなんとなく分かるもの。X1も走り出してからすぐに「これは期待できそう」という感触を得た。クルマを受け取ってからまだ外に出る前の、地下駐車場をグルグルと駆け上がっているときのことだ。
地上に出てX1を東京の街に解き放つ。アクセルを踏むと実に軽快に走る。ステアリングフィールも軽すぎず重すぎず、タイヤを動かしている感覚が素直に伝わってくる。車重は比較的軽めの1660キロ。とにかく俊敏だ。
ちょっと強めにアクセルを踏んでみた。走行モードは「コンフォート」。いわゆるノーマルモードだ。エンジンを2000回転ほど回すだけで太いトルクを感じる。「このダウンサイジングターボはすごいぞ」-。かなり感情が高ぶってきた。
高速道路に入るとさっそく「スポーツモード」に切り替える。遠慮せずにいきなりフラットアウト。「ブウォーーン!」。しびれるBMWサウンドが車内いっぱいに響き渡り、エンジンが一気に5000回転に達する。とてつもない加速力だ。トップエンドにかけての吹け上がりは非常に滑らか。低回転域から伸び上がる強力なトルクが五感を刺激する。「やっぱりクルマはこうでなくちゃ!」。ひたすら直線を高速走行しているだけでも楽しさが込み上げてくる。
悪路も苦にしない走破性
こうなると、オフロードや山道も試したくなってくる。今回試乗した「25i xLine」はFFベースのAWD。通常時は基本的にFF駆動だが、山坂道やオフロード走行時など前後の車輪回転数に差が出たときに、4輪すべてにトラクションを最適に配分するオンデマンド式AWDを採用している。悪路でその技術力の高さを発揮してくれるはずだ。
まず向かったのは神奈川県にある相模川。側道から川原に下りてみる。辺りは20センチ大の丸い石がゴロゴロ。所どころ水溜りで泥がぬかるんでいるが、オプションで装着している19インチのタイヤがしっかりと路面をグリップしているので、四駆ならではの安心感がある。慣れていないと危険なのでお勧めしないが、浅瀬なら問題なく走行できるオフロード性能を備えている。