モスキートとは英語で「蚊」のこと。モスキートの名をつけた英国製の双発戦闘機もあったが、ここではどちらの意味でもない。
朝鮮戦争で米軍のいうモスキートとは、米国製T-6練習機を改修した観測機のことだ。記録によると、地上攻撃に飛び立った米国人パイロットは、地上戦を行う北朝鮮陸軍と韓国陸軍の見分けがつかず、どちらを攻撃すればいいのか判断に迷うことがあったため、この識別を「モスキート」に乗った韓国兵に任せたとしている。
とはいえ、韓国空軍パイロットが英語をほとんど解さないこと、また米空軍戦力が増強されたことなどから、モスキート任務もわずかな期間で終了した。その後韓国軍パイロットたちは戦線後方の基地で長い訓練期間に入り、実戦にでることはなかったという。