神戸電鉄粟生線、存続の危機 客を奪われ赤字慢性化…迫るタイムリミット (3/7ページ)

2016.9.19 17:04

  • 粟生から新開地へ向かう神戸電鉄粟生線の上り電車=9月6日午後0時8分、兵庫県小野市粟生町
  • 神戸電鉄粟生線の粟生駅に停車する新開地行き電車=9月6日午後0時5分、兵庫県小野市粟生町
  • 神戸電鉄粟生線小野-葉多間を走る電車(神戸電鉄提供)
  • 神戸電鉄粟生線木津-木幡間を走る電車(神戸電鉄提供)
  • 神戸電鉄緑が丘駅に向かう粟生行きの電車=兵庫県三木市志染町広野
  • 神戸電鉄緑が丘駅を発車する新開地行き電車=兵庫県三木市志染町広野
  • 神戸電鉄小野駅の西口。電車がない時間帯は人影もまばらだ=兵庫県小野市神明町
  • 駐車場のほか、近くに陶芸教室、理髪店がある神戸電鉄粟生駅前。人影はまばらだ=兵庫県小野市粟生町
  • 神戸電鉄粟生駅の改札には駅員はいない。少ない発車時刻に合わせて乗客がホームへ向かう=兵庫県小野市粟生町
  • 無人駅ながら自動改札になっている神戸電鉄粟生駅の改札=兵庫県小野市粟生町


 さらに、13年には競合するライバルが登場。路線バスなどを運行する神姫バス(兵庫県姫路市)が三木市と神戸・三宮を結ぶ路線バス「恵比須快速線」の運行を始めた。神戸までの到着時間はほとんど差がないが、粟生線より便数が多く料金も安い。さらに神戸・三宮に行くには、粟生線は乗り継ぎが必要だが、路線バスは直接乗り入れる利便性が受けたとみられ、次々と乗客を奪われていった。

 さらに粟生線の沿線には集客力がある観光施設が少ない。午前10時~午後3時台は、終点の粟生駅を発着する電車は1時間に上下1本。少ない本数なのに乗客はまばらだ。同社は「輸送コストと収益を考えると、これ以上運行本数を増やすのは難しい」という。

 沿線住民、存続に無関心派とブログで応援派

 「残そうという動きがあるようやけど、粟生線があってもなくても影響はあまりないね」

 三木市内に住む70代男性は語る。神戸市内で働いていた現役時代は同線を利用していたが、現在は週に1度、習い事に通うため、自宅近くの恵比須駅から粟生駅まで利用する程度。自分で車を運転でき、神戸市内に出るときは神姫バスに乗る。周囲の高齢者の間でも同線の利用者は少なく、存続運動にも関心がない。

「いつまで自分で運転できるのか。病気になったら通院するのも難しくなるのに」

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