神戸電鉄粟生線、存続の危機 客を奪われ赤字慢性化…迫るタイムリミット (5/7ページ)

2016.9.19 17:04

  • 粟生から新開地へ向かう神戸電鉄粟生線の上り電車=9月6日午後0時8分、兵庫県小野市粟生町
  • 神戸電鉄粟生線の粟生駅に停車する新開地行き電車=9月6日午後0時5分、兵庫県小野市粟生町
  • 神戸電鉄粟生線小野-葉多間を走る電車(神戸電鉄提供)
  • 神戸電鉄粟生線木津-木幡間を走る電車(神戸電鉄提供)
  • 神戸電鉄緑が丘駅に向かう粟生行きの電車=兵庫県三木市志染町広野
  • 神戸電鉄緑が丘駅を発車する新開地行き電車=兵庫県三木市志染町広野
  • 神戸電鉄小野駅の西口。電車がない時間帯は人影もまばらだ=兵庫県小野市神明町
  • 駐車場のほか、近くに陶芸教室、理髪店がある神戸電鉄粟生駅前。人影はまばらだ=兵庫県小野市粟生町
  • 神戸電鉄粟生駅の改札には駅員はいない。少ない発車時刻に合わせて乗客がホームへ向かう=兵庫県小野市粟生町
  • 無人駅ながら自動改札になっている神戸電鉄粟生駅の改札=兵庫県小野市粟生町


 40億円の貸付金、一括返済の時期迫る

 粟生線の赤字は毎年10億円規模で、この赤字が10年以上続く不採算路線だ。同社は有馬線の黒字を充てたり、社員らの給与をカットしたりして運行を続けているのが現状だ。

 粟生線存続のため、周辺自治体も「乗って残そう」をスローガンに、あの手この手と支援策を打ち出している。

 25年に神戸電鉄粟生線活性化協議会が、マイカーなどの交通手段で移動する人たちを粟生線に引き戻そうと、粟生線の通勤定期代の一部を助成する支援策を導入したが、利用者は増えず、効果がなかなか表れない。

 同線の赤字解消が厳しい状況の中、同社は23年に乗客の少ない押部谷(神戸市西区)-粟生区間の土地や駅舎を神戸、三木、小野の3市に有償譲渡し、同社が施設を無償で借り受けて運行する「上下分離方式」を提案した。譲渡額は土地が13億円で、駅などの施設が55億円。しかし、実現しても当面は赤字が続く試算となっており、議論は進んでいない。

今後の同線のあり方について早期に方向性を示す必要性に迫られている

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。