SUVより背が高い
N-BOXの魅力は何といっても背の高さを生かした室内空間の広さと、外観や持ち味が異なる個性的な派生車種を取り揃えていることだ。基本的に「N-BOX」「N-BOX+(プラス)」「N-BOX SLASH(スラッシュ)」の3タイプを軸に、純正パーツで飾り付けたカスタムモデルなども展開している。先述のN-BOXの販売台数は、これら派生車種を合算した数字だ。今回試乗したのはベースモデルの「N-BOX」で、グレードは「装備満載のおすすめモデル」(ホンダ)である「Lパッケージ」。駆動方式は前輪駆動(FF)で、車両価格は税込み137万円だ。ちなみに本稿はあくまでN-BOXの試乗記であり、ライバル車を一気に借りて乗り比べるといった趣旨ではないので、あらかじめご理解いただきたい。
このクルマ、改めて見るとビックリするくらいデカイ。現在の軽自動車の規格は排気量660cc以下、寸法は全長3400×全幅1480×全高2000ミリ以下と定められている。各メーカーとも規格の範囲内で居住スペースの最大化を図ろうとするので、どの車種も基本的には全長3395、全幅1475ミリで共通している。外形寸法で差が出るのはまだ若干の余裕がある全高なのだが、最近の人気SUVよりも背の高いN-BOXは登録車と並んでも存在感がある。
運転席に乗り込むと、まずは見晴らしのよさに驚く。フロントウインドーをはじめ四方を囲む窓ガラスの面積が大きく、思わず笑みがこぼれるほど気持ちのいい開放的な空間が広がっている。着座時の視点は高く、横幅に窮屈さは感じない。メーターフードやダッシュボード、前方に突き出したボンネットは低く短く抑えられている。これなら視界を遮ることもないので、車両感覚がつかみやすい。老若男女、背丈など体格の違いを問わず、誰でも快適に運転できそうな印象だ。
コーナリングは大丈夫なのか
エンジンを始動して走り出す。試乗車は水冷直列3気筒のノンターボで、最高出力58PS/7300rpm、最大トルク6.6kgm/4700rpmを発揮する。今回も瀧カメラマンとの2人乗車だが、走り出しはとてもスムーズ。まずは東京・青山のホンダ本社ビルから本郷三丁目駅近くの東京大学方面を目指して走り始めたが、時速50-60キロ程度なら何の不満もなくトラフィックの流れについていくことができる。