試乗車はショックアブゾーバーなどに専用チューニングを施したRSという上級グレード。価格は税込みで169万円台だ。足元は185/55Rの16インチタイヤを履いている。マイルドハイブリッド車のトランスミッションはすべて、ATより走りが滑らかで燃費性能に優れるCVT(無段変速機)を採用。駆動方式は前輪駆動(FF)だ。時速220キロまで刻まれた2眼メーターが構えるコクピットは全体的にシンプルなデザインで、運転席側に傾いたセンターコンソールが運転手を中心に設計した“ドライバーズカー”の雰囲気を醸し出す。
マイルドHVでも走りはワイルド?
今回の目的地は神奈川県のほぼ中央に位置する宮ヶ瀬湖。1.2Lの直4エンジンを始動してアクセルを踏んでみた。クルマが動き出すと同時にまず驚いたのが、「ブウォーン」と主張してくるエンジン音だ。右足に力を入れるとエンジンの存在感はどんどんと増していく。マイルドハイブリッドとはいえ、スポーティーな走りに「音」は欠かせないのだ。
発進時の力強さにも驚かされた。最高出力91ps/6000rpm、最大トルク12.0kgm/4400rpmという控えめなスペックを疑うような大きなトルク感。少しでも雑に踏むと、まるでスポーツカーのようにグイッと急発進してしまう。ISGのモーター性能は最高出力3.1ps/1000rpm、最大トルク5.1kgm/100rpmと数値的には小さいが、エンジン性能と比較したときの割合を考えると、モーターによるアシスト量は想像以上に大きいのかもしれない。