最後に、下り坂でのエンジンブレーキの効き具合について。477号線の下り坂は勾配がきつくしかも長い。減速をフットブレーキだけに頼るのは危険だ。シフトレバーをDレンジから右に倒し2速まで落とす…が、あれ? 思ったほど制動が効かない。結局フットブレーキを併用して速度を落とすが、ブレーキペダルから足を離すと、またずるずる速度が上がっていく。うーむ。全然効かないというわけではないが、もうちょっと効いて欲しい。市街地で感じたATのロックアップ率の高さが下り坂では希薄になってしまうのはどうしたことだろうか。ここは改善を望みたい。
ドイツ車と比べたくなるレベルの出来
どうも第一印象が非常に良かっただけに、ドイツ車基準で比べてしまって採点が辛くなった(裏返せばドイツ車と比べたくなるレベルということ)ところもあったが、全体として走りの質感はとても高い。後編のレビューを待たずとも、走りの性能だけ見てもコストパフォーマンスは抜群、と言いきってしまおう。
次回、後編ではいつもどおり、内外装、使い勝手にフォーカスしていく。お楽しみに。(産経ニュース/SankeiBiz共同取材)
■基本スペック
マツダ・CX-5 25S Lパッケージ 4WD 6AT
全長/全幅/全高(m) 4.545/1.84/1.69
ホイールベース 2.7m
車両重量 1,550kg
乗車定員 5名
エンジン SKYACTIV-G 直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量 2.488L
駆動方式 四輪駆動
燃料タンク容量 56L
最高出力 140kW(190馬力)/6,000rpm
最大トルク 251N・m(25.6kgf・m)/3,250rpm
JC08モード燃費 14.8km/L
車両本体価格 321.3万円