【試乗インプレ】トランプさんが日本人にアメ車を買えと言うからキャデラックにイッキ乗りしました (3/5ページ)

  • キャデラックの最高級セダン「CT6」
  • 高速道を駆けるキャデラックの「CT6」
  • キャデラックの「CT6」
  • 富岡製糸場とキャデラックの最高級セダン「CT6」
  • 富岡製糸場とキャデラックの最高級セダン「CT6」
  • 富岡製糸場とキャデラックの最高級セダン「CT6」
  • 桜とキャデラックの最高級セダン「CT6」
  • 桜とキャデラックの最高級セダン「CT6」
  • 古民家カフェの前に駐車したキャデラック「CT6」
  • キャデラックの最高級セダン「CT6」。縦長のLEDライトが光る
  • キャデラックの「CT6」。真っ白に浮かび上がるLEDライトが美しい
  • キャデラックの「CT6」。真っ白に浮かび上がるLEDライトが美しい
  • 高速道を走るキャデラック「CT6」
  • キャデラックの最高級セダン「CT6」(右)と、高性能スポーツセダン「CTS-V」
  • キャデラックの高性能スポーツセダン「CTS-V」(左)と、最高級セダン「CT6」。富岡製糸場で撮影
  • 富岡製糸場にて、キャデラックの(左から)「CTS」「ATS-V」「CTS-V」「CT6」「ATS」
  • 富岡製糸場にて、キャデラックの(左から)「CTS」「ATS-V」「CTS-V」「CT6」「ATS」
  • 3.6リッターV6自然吸気エンジンを搭載する
  • 「CT6」のフロントグリルはゴージャスで迫力満点。キャデラックのエンブレムがこれまたカッコいい
  • 縦長のLEDヘッドランプ
  • LEDリヤコンビランプ
  • 20インチホイールとブレンボ製のブレーキ
  • 綺麗にまとまったダッシュボード。エアコンの吹き出し口は、キャデラックのエンブレムがモチーフか…
  • 「CT6」の運転席周り
  • 色鮮やかで見やすいフルカラー液晶のインパネ
  • 10.2インチのディスプレイ
  • タッチパネル式の操作スイッチ。質感は非常に高い
  • 操作系スイッチと、ハンマー型のシフトレバー。これは握りやすい
  • ダッシュボードの中央に配置した「Panaray」(パナレイ)のスピーカー
  • 大型サンルーフはここで操作。ルームミラーはカメラ映像に切り替えることもできる
  • 「CT6」のダッシュボード(魚眼レンズを使用)
  • 「CT6」のセンターコンソール(魚眼レンズを使用)
  • 高級ウッドをあしらったステアリングホイール
  • 「CT6」のドアトリム周辺(魚眼レンズを使用)
  • ハンドルの背面にある変速パドル(魚眼レンズを使用)
  • パワーウインドーのスイッチ(魚眼レンズを使用)
  • 「CT6」のセンターコンソール。一部のスマホは、パッドの上に置くだけでコードレス充電ができる(魚眼レンズを使用)
  • 「CT6」のフロントシート(魚眼レンズを使用)
  • 高級ウッドとレザーをふんだんに使ったインテリア(魚眼レンズを使用)
  • 運転席から眺める後部座席(魚眼レンズを使用)
  • フルカラー液晶のインパネ
  • 夜間のダッシュボードはこんな感じだ
  • 後席を前方にスライドさせても、レッグスペースにはこれだけの余裕がある
  • ゆったりくつろげるリヤシート。座り心地は最高(魚眼レンズを使用)
  • 広々としたリヤスペース(魚眼レンズを使用)
  • リヤのアームレストとヘッドホン(魚眼レンズを使用)
  • 右後部座席からの眺め(魚眼レンズを使用)
  • 大型サンルーフが開放感をもたらす(魚眼レンズを使用)
  • 後席のエアコン操作スイッチ。その下には「Panaray」のスピーカー
  • リヤのアームレストにももちろん、ドリンクホルダーは付いている
  • 出っ張りの少ないトランクルーム。中央にはトランクスルー機構がある
  • 米ミシガン州デトロイトのGM本社ビル(撮影・大竹信生)


 快適な高速走行

 パワーだけではない。8速ATを組み合わせることで滑らかなエンジンフィールと加速感を手に入れており、その走りはシルクをなでるようにスムーズ。アクセルを踏み込んでも荒々しさは微塵も感じさせず、自然吸気エンジンがどこまでも上品にクルマを加速させる。もちろん、AWDがもたらす加速時の蹴り出しや走行時の安定感も抜群だ。

 時速100キロで走行しても、車内の静粛性は高いレベルで保たれている。エンジン音、ロードノイズ、風切り音はほとんど気にならない。むしろ静かすぎて、グローブボックス周辺から時折聞こえる微振動が少し気になってしまった。

 コンパスのように正確、そしてしなやか

 上信越自動車道の富岡インターで一般道に降りて低中速走行を試す。カーブを右に左に曲がりながら目的地の「甘楽ふるさと館」を目指したのだが、ここで感心したのが質の高いハンドリング性能だ。まず、ハンドルを切ったときに、焦点の定まらないフワフワとした“遊び”が全くない。高級セダンに求められるスムーズで当たりの軟らかいハンドリングの中にも、しっかりとダイレクト感があるのだ。コーナーに進入すると、まるでコンパスで円を描くようにきれいにカーブを曲がっていく。低中速度域の走りも実に軽快で、ストレスフリーな走行感覚にどんどんと気持ちがよくなってくる。

 足には245/40の20インチタイヤとブレンボ社製のブレーキを履いている。気になる乗り心地だが、キャデラックは磁気の力を利用してサスペンションの減衰力を可変させる「マグネティック・ライド・コントロール」を採用している。走行状況に合わせて足回りを“緩急剛柔”にコントロールする技術で、高速道ではしなやかな乗り心地を、ワインディングなどコーナーを曲がるときは引き締まった足回りでロールを抑える。この技術は多くの高級車メーカーが導入しているが、最初に開発したのは“ハイテク好き”のキャデラックだ。ベンツやBMWと比べると、やはりキャデラックの乗り心地はアメ車らしく全体的にソフトな印象。個人的には、このふわりとしたドライブフィールに高級セダンとしての優雅さを感じた。

 取り回しもボディサイズに慣れてしまえばそんなに苦労はしないだろう。大型車両にしては意外と車両感覚がつかみやすく、障害物に接近したときは警告音とともにシートがブルブルと振動して知らせてくれるので、駐車時などでも安心だ。ただし、やはり狭い駐車場では気を使ったし、場所によっては高さ制限や車幅制限に引っかかることも覚悟すべきだ。

アメリカも良いクルマを作りますね、トランプさん