対日投資促進へ環境整備 政府、TPP見据え5月に新たな対策
政府は1日、海外企業の国内投資の呼び込みを検討する「対日直接投資推進会議」を開き、投資環境整備の政策パッケージを5月にまとめる方針を決めた。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効も見据え、投資の障害となっている規制の緩和や、対日投資に関する情報発信強化が柱となる見通し。安倍晋三政権は名目国内総生産(GDP)600兆円達成のため対日投資の拡大を掲げているが、想定ほど進展しておらず、テコ入れを図る。
「TPPを機に経済規模を拡大し、日本をグローバル・ハブ(世界的な中核拠点)にしていくため、直接投資を増やしていく」。会議で石原伸晃経済再生担当相はこう述べた。今回の会合を踏まえ、来月に改めて会合を開き、投資呼び込みのための新たな対策をまとめる予定だ。
具体的には、対日投資の利点に関する政府の情報発信や、中堅中小企業と外国企業のマッチング機能の確立、日本の得意分野での開発拠点誘致に向けた制度整備などを検討する。外資の進出を阻む規制や行政手続きの合理化なども進める。
会合では石原担当相が、新設する「企業担当制」への対応も求めた。企業担当制は、副大臣らが大規模投資を行う外資の相談窓口になる制度で、公募を通じ、米IBMなど外資9社が選ばれたことも発表された。
政府がこうした取り組みを進めるのは、外資による対日投資が遅いことがある。政府は平成32年に対日直接投資残高を35兆円まで増やす目標を掲げているが、26年末で約23兆円にとどまり達成が危ぶまれている。
今回、日本貿易振興機構(ジェトロ)が提出した27年時点の調査によると、海外企業が対日投資の阻害要因として「行政手続き、許認可などの複雑さ」「人材の確保の難しさ」「外国語によるコミュニケーションの難しさ」などが上位に挙がっている。
1日は会議とは別に、経済産業省が外資を対象に新設した補助金が、蘭フィリップス日本法人など4社に出されることなども決定した。
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