そうした当局の積極的な誘致姿勢とコスト削減メリットにより、2009年あたりから日系企業の進出が相次ぎ、日本の大手上場企業も「とりあえず小規模で実験的に拠点を設ける」といった動きが多く、相当数の進出がありました。
給与が日中逆転
しかし、日系現地法人にも大きな悩みの種があります。それは「人件費の上昇」です。大連市でも中国全体の人件費上昇の影響を受け、最低賃金が毎年200元(約2400円)程度上昇し、日本語堪能者の給与も高級人材については非常な上昇が目立つようになってきました。
対照的に、日本の若年層は不景気により人件費が低下傾向にあるため、大連の現地採用日本人などは中国人マネジャーより給与が低い場合も珍しくありません。
大手企業の現地法人では「日本語堪能な中国人マネジャークラスと、日本の地方のIT専門学校の新卒者の給与が逆転する」といった現象もみられ、「わざわざ中国に外注する意味があるのか?」といった根本的な問題に直面するようにもなりました。人件費の上昇にともなう給与バランスの変動にどこまで対応できるかが、今後のソフトウエアパークの日系現地法人の大きな課題といえそうです。
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外資優遇の現状
Q 中国の外資企業への減税などの優遇政策は縮小傾向にあると聞いたけど、本当?
A 2008年の新企業所得税の施行(内資企業と外資企業の税法の統一)以降、外資企業に認められていた優遇税制などが激減しました。現在、中央法規で残る主な優遇税制はハイテク企業への優遇税制などです。地方には独自の優遇税制がある場合があります。