東京商工会議所が主催する、アジアからの留学生と中小企業の合同就職説明会。日本企業と現地の橋渡し役が求められている=東京都都港区【拡大】
年収1千万円超
ただ、アジアの高学歴学生は日本人学生に比べて勉強量も多く、将来のビジョンがはっきりしているという。優秀な学生の採用活動は、欧米や現地の企業も参戦する争奪戦となっている。
顕著なのがIT分野だ。インドや中国のIT専攻の学生をめぐり、米フェイスブックなど世界の大手IT企業と日本の大手IT企業が「年収1千万円超を積んで取り合っている状態」(関係者)だ。
「このレベルの学生は完全に売り手市場。特にIT系の学生は日米韓と複数企業の内定をとって、自分の感覚に合うところを選ぶという立場にある」(同)という。
外国人採用の動きは大企業に限った話ではない。東京商工会議所は2年前から、日本企業に就職を希望する外国人留学生と中小企業とを仲介する合同説明会を東京都内で開催。「規模の小さな企業の参加も増えており、グローバル採用に意欲的な企業の裾野が広がっている」という。