消費税増税決定から一夜明け、官邸に入った安倍晋三首相=2日午前、首相官邸【拡大】
ある日銀首脳はこの97年前後と現状を比較し、「金融システムの安定度が全く違う。増税しても景気の腰折れはない」と断言する。その上、「実際に追加緩和の可能性は低い」(日銀首脳)とみる。
前回はバブル経済崩壊の影響もあって、人員、設備、負債の3つの過剰が問題視されていた。全国の銀行の不良債権についても97年3月末段階で21.8兆円に及んだ。
今回は雇用などの状況もアベノミクスで改善。そして何よりも、不良債権は2013年3月末段階で前回増税時に比べほぼ半減した。「一般論だが、大手行の破綻懸念は極めて後退している」(金融庁幹部)。
駆け込み需要不発
実際のビジネスの現場でも、当時とは違うという見方が広がっている。
「前のときは駆け出しだったから、特にそう感じたのかもしれないが、今回はそんな感じはない。モデルルームの来場者もそんなに焦ってはいない。確かに客は増えているが、駆け込み需要というより、物価上昇に備えて早めに動く富裕層が中心だ」。