TPP年内妥結断念、目算外れた日本 執拗な米の関税全廃圧力「言うこと聞け」 (3/3ページ)

2013.12.11 08:30

 「韓国は米韓自由貿易協定(FTA)でナシとリンゴの関税を20年かけて撤廃する。日本は重要5分野を全て守ったら関税自由化率は93・5%にとどまる。それでいいのか」

 カトラー氏は関税を段階的に引き下げる案を示しながら、関税全廃を受け入れるよう執(しつ)拗(よう)に迫ってきた。西川氏は「妥協点は一つもない」と感じ、「日本の自由化率は明言しない。次回の閣僚会合で一発勝負をやりましょう」と伝えた。

「交渉は対等だ」

 米国を側面支援しながら交渉の主導権を握り、関税の聖域を守ろうとした日本だが、結果として米国の強硬姿勢が壁となった。

 安倍政権は、TPPでアジアの新しい経済ルールを構築し、東南アジアで活発な経済外交を展開する中国の牽制(けんせい)を狙った。TPPを経済成長や日米同盟の強化につなげたいとの思いも強い。TPPの合意がこれ以上遠のけば、そうした目算が狂うだけでなく、安倍政権の支持率低下につながりかねない。

 「ちょっとだけ年上なんだから、俺の言うことを聞けよ」

 西村氏と同じ51歳で2カ月だけ誕生日が早いフロマン氏は、妥結先送りが決まった10日の閣僚会合が終わると、西村氏にそう耳打ちした。すぐに西村氏は切り返した。

 「それは2カ月だけ。交渉は対等だ」

 (水内茂幸、シンガポール・坂本一之)

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