細川護煕元首相(左)と小泉純一郎元首相=14日、東京都港区(小野淳一撮影)【拡大】
基本計画で「基盤となる重要なベース電源」と位置付けるかどうかにより、中長期的なエネルギー政策は大きく変わる。閣議決定が遅れたり、骨抜きになれば、原子力規制委員会の新しい規制基準による原発の安全審査も今以上に遅延する可能性が大きい。
安全審査が遅れ、九州電力の玄海、川内両原発が再稼働できなければ、九州では、夏場のブラックアウトが現実味を帯びる。炎天下で大規模停電が起きれば、死者が出かねない。せっかく回復基調に乗った九州の製造業は大きな打撃を受けるに違いない。
全国の原発が停止したことにより、25年度は、消費税1・5%に匹敵する3・8兆円が燃料費として海外に消える。財務省によると昨年11月の国際経常収支(速報値)は、昭和60年以降で最大となる5928億円の赤字を記録したが、これも燃料費が大きな要因となっている。
九電の長期借入金は昨年9月に1兆5237億円に達しており、原発が再稼働しなければ、再値上げも避けられない。4月に消費税が8%になることもあり、アベノミクスによる景気回復にも暗雲が広がる。
それだけに九州財界も都知事選の動向に神経をとがらせる。
九州経済同友会の石原進代表委員(JR九州会長)は「都知事選は教育、医療、高齢化、災害など都民に身近な政策を争点とすべきだ。原発は国のエネルギー政策に関わる問題であり、都知事選の政策課題に馴染まないのではないか」と疑問を呈した。