政府は01年3月の月例経済報告で、日本経済が「緩やかなデフレにある」と公式に認めた。その後の景気回復を受け、06年7月にいったんデフレの表記をなくしたが、リーマン・ショック後の景気後退で09年11月に「デフレ状態」との表現を復活した。この経験から政府はデフレ脱却の宣言に慎重だ。
経済政策の司令塔である甘利明経済再生担当相は2月19日の会見で「今日時点でデフレ状態ではないが、デフレ脱却を宣言するには多少のことがあっても元に戻らないことが必要だ」と表明した。市場では「(デフレ脱却は)早くて3年後」(農林中金総合研究所の南武志主席研究員)と慎重な見方が根強くある。
一方で「増税の影響を差し引いても、来年度以降、1%前後の物価上昇は続く。再びデフレに陥る可能性は小さい」と楽観的な観測もある。
新しい顧客取り込み
デフレの出口は見えにくいが、消費税増税を機に戦略転換に打って出る企業は少なくない。