一番早く審査が進む九州電力川内原発。左から1号機、2号機【拡大】
こうした危機的な状況は、日本のエネルギー安全保障の観点からみても危うい。日本のエネルギー自給率は、先進国の中で最も低い5%に過ぎない。原発停止で火力発電に対する依存度が9割に達する中でLNGの約3割、原油の9割は中東から輸入している。いまだに中東情勢は不安定であり、ホルムズ海峡が機雷で封鎖されるような事態が起きれば、中東依存を強める日本の被害は甚大だ。
米国はバーレーンに第5艦隊の本拠地を置き、ペルシャ湾ににらみをきかせている。だが、国際エネルギー機関(IEA)によると、その米国は「シェール革命」で2035年には自国のエネルギー需要のすべてを国内資源で賄うことになると予測している。そうなれば米国がホルムズ海峡を守ってくれる保証はなくなる。
エネルギー安全保障は経済に直結する。資源小国の日本にとって、原発は有効なエネルギー資源だ。電力の安定供給は政府の責務であり、そのためにも原発の活用に向けて国民と正面から向き合うことが求められている。