もっとも、交渉全体の足かせとなっていた日本の重要農産品5分野の関税の扱いなどをめぐる日米協議は19、20日にシンガポールで予定される閣僚会合に持ち越される見通し。さらに米国と新興国の対立分野では、国有企業改革を扱う「競争政策」が難題として残されている。
米国は国有企業に対する優遇措置の撤廃など民間企業との競争条件を公平にするよう主張。しかし、国有企業を経済成長の重要な柱とするマレーシアやベトナムなど新興国にとっては「機微に触れる」(交渉筋)問題なだけに、例外措置の規定など具体化に向けた調整は進んでいない。米国と新興国の対立が解消されつつある「知的財産」分野も、「政治的な判断になるので最後の最後にならないと決着しない」(同)という。
首席交渉官会合は最終日の15日、国有企業改革などを中心に協議する方針だ。(ホーチミン 三塚聖平)