金正恩第1書記(共同)【拡大】
日本人拉致被害者らの再調査に合意したことで、北朝鮮は日本独自の対北制裁の解除への突破口を開いた。「拉致問題は解決済み」とし続けた従来の立場を変え、体面を捨てたかのような姿勢からは、制裁緩和を早急に実現し外貨を獲得、経済立て直しと内政の安定を図ろうとする金正恩(キム・ジョンウン)政権の切迫感が見て取れる。
■張氏処刑きっかけ
北朝鮮は今年に入り突然、韓国政府に“対話”を呼びかけた。これを受けて朴槿恵(パク・クネ)・韓国大統領が1月、離散家族の再会実施を北側に提案。約3年ぶりに離散家族再会が実現した。
「金正恩は相当、困っているようだ」。韓国の情報関係者はこう語っていた。昨年12月の張成沢(チャン・ソンテク)氏処刑後、経済的、内政的に金正恩第1書記が「窮地に追い込まれている」という。
離散家族再会は北朝鮮にとり、わずかながらでも外貨を獲得できる手段だ。同時に北朝鮮は、制裁解除を通じ、さらなる外貨流入が期待できる日本にも対話攻勢をかけた。