金正恩第1書記(共同)【拡大】
張氏が処刑された昨年12月ごろ、北朝鮮は日本と水面下で交渉を開始。今年3月には北朝鮮の呼びかけで日朝赤十字会談を行い、日朝局長級協議再開にこぎ着けた。「何が何でも、すぐにでもカネがほしい状況に金正恩は置かれている」と、同関係者はみている。
中国とのパイプ役だった張氏の処刑後、冷え込んだ中朝関係は北朝鮮経済にも打撃を与えた。中国は1~4月の間、北朝鮮に原油を全く輸出していないとみられる。また、中朝関係消息筋によれば、張氏処刑後、中朝の大規模な貿易事業は中断状態という。
■「とりあえず安心」
張氏の処刑後、“恐怖政治”のイメージは国内に拡散した。
食糧危機が続き、多くの餓死者が出た1990年代後半の“苦難の行軍”の時代には、中国への脱北者が激増。しかし北朝鮮は現在、中朝国境の監視を厳しく強化している。
ソウル在住の脱北者によると、民心の離反は金正日(キム・ジョンイル)時代より金正恩体制下の方が進んでいる。内政安定のためにも、金第1書記は住民らを食べさせていかねばならない。