固定価格買い取り制度の見直しなどを議論する経産省の新エネルギー小委員会が17日、初会合を開いた=東京都千代田区の経産省【拡大】
固定価格買い取り制度については「再生エネの最大の利用促進と国民負担の抑制を、最適な形で成立させるような施策の組み合わせを構築」との方針が基本計画に盛り込まれている。これには、買い取り制度に伴う“負担”の拡大が背景にある。同制度では、電力会社が再生エネで発電した電力を買い取る費用は、家庭や企業の電気料金に上乗せされている。12年度には標準的な家庭で月87円だったが、14年度には225円に上昇。上乗せ額の総額は、12年度の1971億円から14年度は6520億円に増える見込みだ。
東京電力福島第1原子力発電所事故後、原発の稼働停止長期化に伴って電気料金が上昇している中で、産業界を中心に同制度の見直しを求める声が高まっている。経団連、日本商工会議所、経済同友会の経済3団体が5月下旬にまとめた緊急提言では、買い取り制度について「現行制度を放置すれば、今後も急速に国民負担が増大し、かつ長期に固定化することとなる」と指摘し、抜本的な見直しを要請している。
有識者委の初会合でも産業界出身の委員が「原発停止の影響でただでさえ高額になっている産業用電気料金が、買い取り制度でさらに上昇している。そういった状況下で日本の製造業が海外勢に勝てるか疑問だ」との意見を表明。一方で、オブザーバーとして参加した再生エネの関係団体は「すでに多額の設備投資が進められている」と指摘し、制度改定に慎重な姿勢を示した。