政府は4日午前の閣議で、北朝鮮に対する独自制裁の一部解除を正式に決定した。北朝鮮が拉致被害者らの安否を再調査するために設置する「特別調査委員会」が、党や軍など全機関を調査できる権限を持ち、実効性が認められると判断した。日本による制裁解除の実施と同時に、北朝鮮は再調査に着手する方向だ。
菅義偉(すが・よしひで)官房長官は閣議後の記者会見で「日朝間の諸懸案の解決へ着実に前進していくことが大切だ。拉致問題は最重要課題であり、一日も早い問題解決に向け、引き続き全力を尽くす」と述べた。
制裁解除の対象は、(1)人的往来の規制(2)北朝鮮居住者らへの送金、現金持ち出しに関する届け出の規制(3)人道目的の北朝鮮船籍船舶の入港禁止-の3項目。特に人的往来では、北朝鮮籍者の入国禁止▽北朝鮮船籍船舶の乗組員らの上陸禁止▽日本国民の北朝鮮への渡航自粛-などの規制を解除する。
ただ、北朝鮮が日朝協議で要求している貨客船「万(マン)景(ギョン)峰(ボン)92」の入港禁止措置は継続。北朝鮮への輸出入全面禁止措置や、国連安全保障理事会の決議に基づく制裁措置なども続ける。
日朝両政府は北朝鮮による最初の調査結果の説明の時期に関し、今夏の終わりから秋の初めに行われるとの認識を共有している。