【日本の針路 大塚耕平のスピークアウト】自衛権発動の原則論確立が必要 (3/5ページ)

2014.7.10 05:00

集団的自衛権の行使容認の閣議決定後、記者会見する安倍首相のニュースを伝える大型モニター=1日、大阪市

集団的自衛権の行使容認の閣議決定後、記者会見する安倍首相のニュースを伝える大型モニター=1日、大阪市【拡大】

  • 大塚耕平

 また、日本の安全保障は日米安全保障条約によって担保されている。賛否はあるにせよ、それが現実であり、事実だ。

 安全保障は主権を守る手段。日本の領域内または日本周辺で米軍が危機にさらされることは、ひいては日本の安全保障、つまり主権が危機にさらされることにつながる危険性を内包している。

 日本の領域(領土・領海・領空)内は当然のこととして、領域外でも日本周辺であれば、この論理を援用可能。あとは、どこまでが「周辺」かという「定義」の問題だ。「国民」の生命が危機にさらされるならば、たとえ遠隔地であっても、関係国了解の下で「国民」を保護することは国家の責務であり、「周辺」の「定義」も弾力的である。

 以上のように、同条の定める「我が国」を「国民、領土、主権」と解することによって、普遍的にさまざまな事態に対応できる。一方、78条は「間接侵略その他の緊急事態」に対する治安出動に関する規定である。「間接侵略」の定義は昭和48年の防衛庁長官答弁を継承している。いわく「外国の教唆又は干渉によって引き起こされた大規模な内乱又は騒乱」。

 しかし、この定義は昭和40年代の社会情勢、国際環境に対応しており、もはや陳腐化(時代錯誤)している。当時は東西冷戦下、東側諸国によるスパイ活動や破壊活動が懸念されていた時代。今や東西冷戦が終結した一方、中国の台頭、ロシアの復活などから、新たな環境に直面している。

 偽装漁民による離島不法占拠は一般的感覚で言えば明白な「間接侵略」。「間接侵略」の定義を変えることこそ必要だ。憲法解釈を時々の政権が裁量的に行うべきではない一方、現実の環境変化に対応して法律解釈を変更することは理解できる。

 さらに、「その他の緊急事態」に至っては定義なし。「その他の緊急事態」を明確に定義するか、弾力的に運営することで相当の事態に対処可能だ。

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