時速300キロ以上にも達する高速列車を、日本で言えば在来線のような線路で走らせてしまおうという韓国の技術者たちの心意気には心から敬意を表したいが、「くれぐれも事故には気をつけてほしい」と願わずにはいられない。
というのも、現行の韓国高速鉄道である「KTX」は2004年の開業以降、人身事故を含むトラブルが頻発しているからだ。
2007年11月には高速鉄道車両として世界初の正面衝突事故が発生。釜山駅構内で、ソウル行きのKTXと回送中のKTXが正面衝突し、乗客数十人が負傷した。2011年2月には光明駅近くで開業後、初の脱線事故があり、昨年8月には東大邱駅でムグンファ号と2台のKTXがからむ三重衝突事故が起きている。
現新幹線はトラブル頻発
にもかかわらず、韓国企画財政省は「2011年度公企業サービスのグローバル経済力評価」報告書で、KTXの定時運行率や安全性が世界最高水準だと公表した。