重慶市にあるビルでエレベーターに閉じ込められた子供を救出する消防士ら(中国新聞社)【拡大】
今回の事件では100台余りの粗悪な偽エレベーターが押収されたが、これはエレベーター業界の“氷山の一角”に過ぎない。
あるメディアはこれまでに、偽ブランドのエレベーターメーカーが各地に数多く存在すると伝えており、一部には廃棄されたエレベーターを仕入れ、改修したり部品を組み合わせて製品として低価格で販売するメーカーもあるという。
中国のエレベーター業界は生産段階の監督管理が不十分で、偽ブランドのメーカーであっても、金を支払えば「生産許可証」を手に入れて堂々と偽物を製造できる上、その「生産許可証」すら取得しないメーカーもあるという。
また形式的な保守点検が多く、法令では保守点検部門は15日ごとにエレベーターの清掃や注油、調整・検査をする必要があるとされるが、実際には厳格に行っていることは少ない。ある専門家は「耐用年数に関する基準がなく、老朽化したエレベーターが使用されている」と語った。(広州日報=中国新聞社)