「中小企業・全産業」の先行きDIも4ポイント悪化を見込む。悪化予想は製造業では16業種中14業種、非製造業では12業種中8業種と過半数。原材料を輸入して部品を作ったり、輸入農産品を販売したりする中小企業にとって過度の円安は悩みの種だ。
東京都内の中小企業からは「円安で材料費が2年前より15%上がった」(大田区の金属加工業者)、「アルミの仕入れ値が2年で1割上がった」(墨田区の金属加工業者)などの嘆き節も聞こえてくる。
円安による食料品価格の相次ぐ値上げで消費への悪影響も懸念される。安倍政権にとって、経済回復という課題を克服するのは容易ではなさそうだ。