■景気回復と好循環 下支えのメニュー
日本総研チーフエコノミスト・山田久氏 全体としてまさに安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」を推進するための内容になっている。特に法人税減税では実効税率の下げ幅を当初の想定よりも大きな下げ幅にした点は評価したい。法人税を中心とした“アベノミクス減税”といえる。賃上げ促進や地方創生関係、消費税増税後の個人消費の喚起を狙った自動車や住宅関連の税制など景気回復と経済の好循環をバックアップするメニューをそろえており、アベノミクスへの効果は期待できるだろう。
しかし財政健全化との整合性を考慮したあるべき税制体系に関しては、ほとんど議論がなかったのが残念だ。法人税と消費税、所得税という税体系の3つの柱の方向性について、法人税は企業の競争力強化のために海外に見劣りしないところまで下げる方向は明確になったが、それ以外は最終的にどうしていくかはあいまいなままだ。
財政健全化には恐らく、消費税は10%を超えた引き上げが必要になるが、逆進性の問題が出るため所得の再配分機能を高める形で所得税体系を見直さなければならない。