■家計に恩恵未知数 賃金上昇継続が鍵
第一生命経済研究所主席エコノミスト・永浜利広氏 消費税引き上げで想定以上に景気が悪くなる中、法人税減税をどこまで進めることができるか、円安による輸入物価上昇というアベノミクスの副作用で疲弊する家計や中小企業、地方経済に配慮できるかという2点が焦点だっただけに、それなりに景気に優しい内容となったことを評価している。
増税後は特に経済への波及効果が大きい自動車や住宅販売の低迷が続き、一定の刺激効果が必要だった。軽自動車税で燃費性能の良い車種を優遇する制度や住宅購入資金の贈与税の非課税措置の拡大、住宅ローン減税の延長など、この分野で税優遇を充実する意図は理解できる。
しかし家計への直接的な恩恵は未知数だ。税制でアベノミクスを促進しても最終的に賃金が持続的に伸びなければ、消費回復につながってこない。今回、賃上げなどで給与総額を増やした企業を減税する賃上げ促進税制の要件緩和なども盛り込まれた。政府も昨年に引き続き経団連に賃上げを要請し経団連も最大限の努力をする姿勢を示す。しかし中小企業も含めた賃上げにつながるかには疑問もある。