教育予算でも焦点だった幼児教育無償化の実施は見送ったものの、幼稚園に通う3~5歳児がいる一部世帯への補助金を前年度比52億円増とした。教育・科学予算は全体で前年度比700億円減となったのと比べ大盤振る舞いだ。一方、児童・生徒数の減少率に合わせた教職員定数の合理化や、他の公務員より年8万円高い教職員給与の優遇分解消など、合理化策はことごとく退けられた。
歳出改革は、与党の猛烈な巻き返しを受けて後退した。与党の歳出圧力に対し、財務省は予算の帳尻合わせに終始し、財政健全化の本筋である政策効果の検証や予算の効率化は手つかずのままだ。消費税再増税の実現という財務省の“野心”と引き換えに、歳出の抜本改革が後手に回り、国民負担だけが増えるのであれば、本末転倒もはなはだしい。(小川真由美、尾崎良樹)