この顕彰制度は、単にアイデアを競うだけではない。「学生は地域の主役を担い、活性化に向けて活躍してほしい」(同)との思いがある。このため全国の高校に足を運んで出張講座を行い、ビジネスの「イロハ」を教える。具体的には価格決定などの仕組みのほか、セールスポイントの記載法や収支計画などに関してアドバイスを行う。これまでに延べ9000人の学生が受講しており、起業予備軍の育成に一役買っている。
米英の起業研究者による意識調査では、日本は他国に比べて「創業に必要なスキルや経験」が不足する。また、創業にかかわる知識・能力が乏しく、起業家精神が弱いことも開業率押し上げを妨げる要因になっているとの指摘がある。
日本で創業する企業は年間10万社。日本公庫はこのうち2割に対し融資している。その経験・ノウハウを起業教育の現場に還元すれば、一連の課題の克服にもつながる。それだけにコンテストは起業予備軍が集まる梁山泊のような位置づけとなっている。