国内総生産(GDP)の年間ベースのデータは毎年年末、内閣府が「国民経済計算確報」として公表する。昨年12月25日公表の2013年度分の内容は衝撃的であった。
◆貯蓄率マイナス
家計は285兆5000億円の所得を得た一方、消費に289兆2000億円を支出。差し引き貯蓄額はマイナス3.7兆円。貯蓄率はマイナス1.3%。貯蓄額と貯蓄率がマイナスになるのは、比較可能な1955年度以降の統計上、初めての事態。日本経済の一大事である。
消費税率引き上げ(2014年4月)前の駆け込み消費とともに、ここ数年の所得の伸び悩み傾向が基本的な要因である。公的年金が減少し、高齢者を中心に貯蓄を取り崩して所得を上回る消費をしたことも影響している。
20年前の日本人の貯蓄率は世界第2位。しかし、その後の貯蓄率は年々低下。とうとう主要国の中で最低となった。
急速な少子高齢化、現役世代の所得低迷が主因だが、過去2年で3.5%の大幅な低下。経済政策や社会政策のあり方について、再検討が必要である。
昨年7月15日に厚労省が公表した「国民生活基礎調査(2013年)」の内容も深刻だ。当該調査によれば相対的貧困率は16.1%。検証可能な1985年以降、過去最悪水準を更新。
相対的貧困率とは、国民の平均所得の半分以下の水準の世帯に属している人の割合(正確には、1世帯の可処分所得を世帯構成員の平方根で除した所得=等価可処分所得の中央値の半分に満たない世帯員の割合)である。
直近データでは平均所得は244万円(税金・社会保険料を除く)。その半分は122万円。国民の2割弱が年収122万円以下ということだ。
総務省が公表している「就業構造基本調査」の世帯年収分布を活用すると、相対的貧困率と同様の定義に該当する貧困世帯比率を算出することができる。