中部電力川越火力発電所内にある伊勢湾横断ガスパイプライン=三重県川越町【拡大】
「公平な競争」を懸念
しかし、土俵際に追い詰められた経産省は、同月25日の小委員会で粘り腰をみせた。会合には、自由化市場で事業拡大を目指す中堅ガス事業者や、電力とガスのセット販売を進めようとしている東京電力が出席。「大手ガス会社と電気会社などの新規事業者が公平な競争条件となることが重要だ」(東電)などとガス業界側に詰め寄った。先行して電力自由化を進めてきた経産省の電力システム改革小委員会の担当幹部も「電力改革の審議会で委員からは、『電力とガスは一体的に改革を進めてもらわないと困る』との懸念が表明されている」として、ガス改革の断行を求める委員の多くの発言を読み上げた。これが奏功したのか、一部委員から「経産省が法的分離が一番良いというのであれば一任したい」「ガスも電力に遅れないように自由化準備を進めるべきだ」などとの発言を引き出した。
経産省は今月17日、自民党の経済産業部会で、導管事業の分社化義務付けや、都市ガスの小売り全面自由化の実施などを盛り込んだガス事業法改正案を示した。今後は、与党内や国会を舞台にした議論が注目される。