中国の習近平国家主席(前列中央)とアジアインフラ投資銀行の設立に基本合意した各国代表=2014年10月、北京の人民大会堂(共同)【拡大】
同様の判断は「おびき出された同盟国」と題した米紙ニューヨーク・タイムズの20日付社説にもうかがえた。
同紙は、中国に求めるべきは「国際基準の受け入れ」なのに、「西側同盟国はルールなき飛び入り競争を続けている」と批判。「大統領も問題の取り扱いを誤った」とも指摘して、英国の離反を招いたオバマ政権の外交力に強い疑問を呈した。
習体制の本格スタートに合わせ、中国が1年半前に打ち上げたAIIB構想。狙い通りなら年末には創設の運びだ。
気になるのは、やはり米国の動きだろう。
米紙の報道によれば、オバマ政権は中国に対し、米国主導の世界銀行やADBとAIIBの共同出資事業を提案しているという。中国の楼継偉財政相も「AIIBとADBの関係は補完的。どう協力できるか検討している」と述べたと、ロイター通信が伝えている。
米国の提案は、新銀行の発足後も、引き続き外からにらみを利かすぞという意思表明だとする解説もある。だが、最強の同盟関係と言われ続けた米英すら、ひびが生じる時代だ。それは中国が望む展開でもある。「頭越しの米中合意などありえない」。間違っても日本は、そんな幻想は持たぬほうがいい。(毎月1回程度掲載します)