31日に出そろった平成28年度予算の概算要求では、各省庁からの一般会計総額が過去最大の102兆円に達した。潜在成長率の底上げなどを掲げた新たな成長戦略を受け、各省は産業競争力の強化や先端技術への支援などを重点化した。一方、巧妙化するサイバー攻撃などへの対策も盛り込まれ、国力増強に向けて攻防両面を意識したメニュー構成となった。
外貨獲得・雇用を強化
政府は成長戦略で、訪日観光客の増加に伴う外貨獲得や雇用創出を目指しており、各省庁もこうした分野への要求を強化している。 国土交通省は宿泊施設不足への対応や港湾施設でのクルーズ船の受け入れなどを含んだ「訪日観光客2千万人時代への環境整備費」として23億円を要求。外務省は和食やマンガなど日本文化の魅力を発信する海外拠点「ジャパン・ハウス」開設などに42億円を充てた。
成長が期待されるロボットなど先端技術の開発促進では、文部科学省が人工知能の研究拠点開設に100億円を要求。女性活躍推進に向け、仕事と家庭の両立支援策として、厚生労働省は男性の育児休業取得を後押しする「イクメンプロジェクト」や女性の再就職支援に140億円を求めた。
テロ、災害にも対処
テロやゲリラ豪雨などの災害対策、サイバー攻撃への対処など、成長に向けての足元を固める施策も並べた。