【中国GDP発表】低水準で日系企業の中国事業縮小、関連倒産に拍車 日本への影響じわり

2015.10.20 10:20

 中国の7~9月期GDP成長率が7%を割り、日本企業の対中国輸出の縮小、チャイナリスク関連倒産の急増などが懸念される。19日の金融市場への影響は限定的だったが、中国失速による輸出、生産の停滞が長引けば好調な個人消費や設備投資に悪影響を及ぼし、国内景気の回復が遅れる恐れもある。

 GDPが公表された19日午前、外国為替市場では安全資産とされる円が一時的に売られるなど、世界の金融市場ではリスクオフ(回避)ムードがそれほど広がらなかった。

 「GDPが市場予想(6・8%)を上回ったため、安堵感が広がった」(みずほ証券の鈴木健吾氏)とみられる。菅義偉官房長官も19日の記者会見で「市場は織り込み済みだ」との見方を示した。しかし、各種統計をみると中国の9月の輸入は前年同月比20・4%も減少。日本からの輸入はマイナス幅が19・3%と10カ月連続の減少を記録した。

 企業実績にも影響は出始めている。9月29日には東証1部上場の中堅海運会社、第一中央汽船が民事再生法の適用を申請した。負債総額は約1196億円で東京商工リサーチによると今年最大。神戸製鋼所など業績予想を下方修正する企業も増えている。

 パナソニックは9月に北京のリチウムイオン電池工場を閉鎖した。日本企業の先陣を切って中国に進出し、約100事業所を抱える同社の中国事業も縮小を余儀なくされつつある。

 第一生命経済研究所の熊野英生氏は「中国の景気悪化が現地法人の販売減につながり、その販売減が日本からの輸出減に直結している」と分析している。大和総研の試算では、対中国輸出が半年間で1割減少すれば日本の名目GDPは5220億円減少する。9月の日銀企業短期経済観測調査(短観)では強気の設備投資意欲とは裏腹に3カ月先の景況感は大企業製造業が2ポイント悪化、大企業非製造業も6ポイントの大幅悪化を見込む。

 菅氏は会見で「市場を見ながら必要な対策は取る。国内の民間需要の押し上げで対外的な影響を受けにくくすることも大事だ」とも強調した。(藤原章裕)

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