大綱では、国の対策に加え、事業主や労働組合にも取り組みを求めている。若年層にも過労死が発生していることを踏まえ、経営幹部が率先して取り組むこと、過労死の原因究明や再発防止策の徹底に努めること、産業保健スタッフの活用(産業医のいない規模の事業場では産業保健総合支援センターの活用)に努めることなどが挙げられる。
過労死は、火を見るより明らかな「今そこにある危機」だ。調査を待って手をこまねいていてはいけない。一日も早く長時間労働を減らすことが企業の急務であろう。
【プロフィル】東嶋和子
とうじま・わこ 科学ジャーナリスト、筑波大・青山学院大非常勤講師 筑波大卒。米国カンザス大留学。読売新聞記者をへて独立。著書に「人体再生に挑む」(講談社)、『水も過ぎれば毒になる 新・養生訓』(文藝春秋)など。