経済財政諮問会議であいさつする安倍晋三首相(中央)=4日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)【拡大】
財務省は4日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会を開き、国内農業についてさらなる生産性の向上を求めた。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が発効すれば安価な輸入農産物との競争を強いられるため、コメを中心に輸出の拡大や、より収益性が高い野菜への生産転換などを促した。
会合で財務省は国内農業の中核をなす稲作の構造改革を提言した。補助金頼みから脱却して低コストの生産体制を構築し、輸出拡大につなげるよう主張した。
コメより収入が多いキャベツやタマネギといった野菜などへの生産転換の促進も提案。「農家の自立的な経営判断に基づく生産が必要だ」と強調した。
農道などの基盤を整備する土地改良事業では、どれだけ基盤整備するかを目的とするのではなく、高付加価値作物への生産転換など目標を明確化し、体質強化につなげるべきだとした。
政府は、25日前後にTPP対策大綱をまとめる。
会合では、1993年の関税貿易一般協定(ガット)ウルグアイ・ラウンド合意後に6兆円投じられた農業対策費が温浴施設建設などに使われたことに対する批判が集中した。その反省に立って、今回のTPP対策ではコスト削減や競争力強化を基本として、客観的な成果目標を設定する必要があると強調した。
財政審の吉川洋会長(東大院教授)は、会合後の記者会見で「国内農業は生産性を高める必要がある」と述べた。