9月22日、米サンフランシスコ市議会で決議採択をほかの支持者らとともに喜ぶ李容洙氏(中央)=共同【拡大】
李は、挺対協が平成5(1993)年に出版した証言集への不満も吐露した。
「証言は私の生命と同じだ。ところが、挺対協の担当者が本人に確認もせずに事実と異なる証言集を出して販売までした」
李は日本も頻繁に訪れ、集会などで証言してきた。8年、新党さきがけ代表幹事(当時)だった鳩山由紀夫に、ほかの元慰安婦や日本の支援団体のメンバーらとともに面会した。
その前年、村山富市政権下で元慰安婦への償いの事業を行うために設立された財団法人「女性のためのアジア平和国民基金」(略称「アジア女性基金」)からの償い金支給に、李は反対していた。
8年7月14日付朝日新聞によれば、李らは「基金は絶対に受け取れない。死ぬ前に正式な謝罪と補償を」と鳩山に訴えた。そのとき鳩山は「新しい措置がとれないか、政府にお願いしていきたい」と答えている。