安全でおいしいコメが売れなければ、生産者の意欲も減退してしまう。放射線汚染対策に取り組む福島県の懸命な姿勢は、これまでもたびたび報道されてきた。しかし、それがかえって消費者に放射線アレルギーを植え付けてしまったのではないかという懸念もある。消費者庁の意識調査によると、福島産を嫌がる人は全体の17%。今、福島県はすべての人向けではなく、受け入れてくれる80%の人々に魅力を伝える活動に切り替えている。
■福島県農林水産部長・小野和彦氏 ターゲット絞り共感の輪広げる
多種多様で良質な農産物が福島県の自慢。とくにコメは食味の良さで高い評価を得ていたが、コメ生産は震災前と比べ85%しか戻っていないのが現状。コメは全量全袋検査を実施しており、安全に対する絶対の自信をもっている。安全対策と評価結果などは、県のホームページなどを通して詳細を公表しており、これを見てもらえば安全性を認識してもらえる。消費者向けの食の安全への取り組みは今後も粘り強く続けていく。
現在、イメージ向上を図りながら、イベント展開などを通し安全でおいしい「ふくしまのコメ」をアピールしている。共感していただける人の輪を地道に広げていくことこそ、遠回りに見えるようで一番の近道だと考えている。