【上海摩天楼】一度は脱出も…英HSBC、中国傾斜深めるか 香港、上海への本社移転浮上 (3/4ページ)

2015.11.16 06:38

上海市内を流れる黄浦江沿いの旧英米共同租界に建つ1923年竣工(しゅんこう)の旧香港上海銀行(匯豊銀行)ビル。49年の新中国成立以降、上海市政府や中国共産党上海市委などが使ってきたが、現在は地場の上海浦東発展銀行が入っている。旧香港上海銀行はこのビルの竣工以前、1865年に上海に進出している(河崎真澄撮影)

上海市内を流れる黄浦江沿いの旧英米共同租界に建つ1923年竣工(しゅんこう)の旧香港上海銀行(匯豊銀行)ビル。49年の新中国成立以降、上海市政府や中国共産党上海市委などが使ってきたが、現在は地場の上海浦東発展銀行が入っている。旧香港上海銀行はこのビルの竣工以前、1865年に上海に進出している(河崎真澄撮影)【拡大】

 その一方、対中警戒感も見え隠れする。HSBCは12年から中国の景気指標として海外からも注視されている製造業の購買担当者指数(PMI)調査を毎月続けてきたが、今年7月に撤退した。PMIは中国国家統計局も毎月発表しているが、市場ではHSBCの独自調査の数字に信頼感が置かれていた。

 8月以降も英調査会社マークイットが発表を継続し、HSBCの穴を中国本土の金融メディアが埋めているが、国家統計局よりも発表が早かった速報値の発表を取りやめたほか、確報値の発表も国家統計局の発表の後にずらした。さらに、国家統計局の数値よりも厳し目に出ていた調査結果が、HSBCの撤退後は急ピッチで“回復”を示す中国寄りの数字になった。

 将来を懸念

 HSBCが統計数字で中国当局から「生意気」と受け取られる姿勢を改めて撤退したとの見方もあるが、国際金融筋は「HSBCは中国の統計数字の信頼度や方向性に大きな疑念と失望を抱いた」と話している。

アヘン戦争以来、良くも悪くも中国とは切っても切れない関係

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