ソウルの韓国国会前で中国との自由貿易協定(FTA)に反対する農業従事者(AP=共同)【拡大】
そこで、政府・与野党は、大企業から寄付を募って基金を設立して、国内産業を手厚く支援することで11月末に合意し、事態の解決を図った。景気悪化で財源が乏しい中での苦肉の策により、ようやく発効の手続きを進めたわけだ。
見た目は寄付、実態は増税?
これに対して、韓国メディアでは、疑問を呈する論調が出始めた。
「寄付は強制ではなく、自発的な判断としているが、誰もそんな言葉は信用しない。政策目標を掲げ、寄付を促せば、それを拒否する企業はない」。こう論じたのは朝鮮日報(日本語電子版)。
基金は、企業から毎年1500億ウォン(約150億円)の寄付金を募り、支援策に充てる内容だが、朝鮮日報は「形式だけ税金から寄付に変え、体裁を整えた」と分析。「政界、政府がまたも企業いじめのカードを切った」と指摘した。
企業側の浄財を当て込んだ政策は、今回のFTAの問題が初めてではない。