【ワシントン=小雲規生】米連邦準備制度理事会(FRB)は17日、追加利上げを見送った1月26、27日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を公開した。参加者らは年明け以降に株安などに見舞われた世界経済の先行きについて、「不確実性が増している」との見方で一致し、国際的な経済情勢を慎重に見守る方針を示していた。
FRBは9年半ぶりの利上げに踏み切った昨年12月時点では、年内に4回程度の利上げを行う見通しを示していた。しかし、利上げ後に拡大した世界経済に対する不安に、FRBが懸念を強めていることが明らかになり、市場では「3月15、16日の次回FOMCでの利上げは難しくなった」との見方が広がっている。
FOMCでは、中国経済の減速や原油など一次産品の価格下落が新興国の経済活動の逆風になることに懸念が示された。さらに中国経済が今後、想定以上にペースダウンし、米国経済にも悪影響が波及する可能性も指摘された。
また、原油安や円を除く主要通貨に対するドル高基調の結果、物価上昇率の足が引っ張られることへの不安も出た。FRBは中期的には物価上昇率が目標とする2%に向かうとの見方を維持しているが、数人の参加者からは「物価が想定通りの道筋をたどるかを注意深く確認することが重要だ」との声が出た。
一方、FOMC参加者らは、米国経済が堅調なペースで拡大していることや、労働市場の改善が進んでいることでは一致。そのうえで金融政策は経済情勢にあわせて柔軟に対応することの重要性も確認し、利上げの際には経済活動を慎重に見極める考えを示した。