スイスのダボス会議で、国際通貨基金のラガルド専務理事(左から2人目)らとともに中国経済の先行きをテーマにしたパネルセッションに参加する、ゴールドマンサックスのゲイリー・D・コーン社長(右端)=1月27日(ロイター)【拡大】
問題は、それぞれの行動が互いに影響し合って増幅するフィードバック効果を伴って、時として思わぬ方向へと突き進むこと。別々のテーマでノーベル経済学賞に輝いたジョージ・A・アカロフ氏とロバート・シラー氏は共著「アニマルスピリット」(日本語版は東洋経済新報社)で、経済分析における血気(アニマルスピリット)の重要性を指摘している。
アダム・スミスは「道徳感情論」で、人間には他人との共感を求め、協調し合う本能があって、それが活動を律すると主張した。しかし、現実は「強欲は善だ」と主人公に言わしめる米映画「ウォール街」の方が近いのかもしれない。少なくとも金融市場では。
経済学者はいつまでたっても正しい予測ができないという議論は活発だが、どうすれば正しく予想できるかの研究の進展は、はかばかしくない。ただ、GSの「20ドル割れ」予想が正しかったとしても、喜ぶ人はそう多くなさそうだ。