買い出し不要に
福島第1原発から20~30キロ圏内の同県広野町には5日、公設民営の複合商業施設「ひろのてらす」がオープン。同日の開業を祝う式典で遠藤智町長は「地域住民の大きな希望となるよう願っている」とあいさつした。
近くに住む看護師の宍戸由香さん(35)は「これまでは週に1回、近隣の街まで買い出しに行っていた。すぐに立ち寄れるのでうれしい」と話した。
メーンテナントのスーパー「イオン広野店」は、売り場面積が全国の約500店舗で最も小さい約500平方メートル。生鮮食料品や日用品をそろえ、店舗にない商品は店内でインターネットを活用して取り寄せできる。
施設にはスーパーのほか、地元のクリーニング店や飲食店などが入る。
広野町は原発事故で一時、緊急時避難準備区域になった。11年9月の解除後、町に戻った町民は半数ほどにとどまっている。