メーデーでショッピングカートにスローガンを掲げながら通りを行進する韓国の労働組合メンバー∥1日、ソウル市内(AP)【拡大】
過労死・過労自殺の防止をテーマにした初の本格的な国際シンポジウムが21日、大阪府吹田市の関西大学で開かれる。韓国とフランスから専門家を招き、日本の過重労働をめぐる問題点と解決策を考える試みだ。ローマ字表記の「karoshi」が英語の辞書に掲載されて今年で15年目。主催者は「国内外の関心をさらに高める契機としたい」と話している。
主催するのは、昨年5月に設立された「過労死防止学会」。既存の研究領域を超えて過労死・過労自殺の防止対策を研究しようと、経済学者や法律家、医師、過労死遺族ら約230人が参加している。
今回招く海外の専門家は、韓国労働環境健康研究所の任●(=示へんに羊)赫(イム・サンヒョク)所長と、仏国立社会科学高等研究院のセバスチャン・ルシュヴァリエ准教授(経済学)。
韓国では長時間労働による過労死が続発しており、経済協力開発機構(OECD)によると、1人当たりの年間労働時間は平均約2100時間で日本より約400時間長い。