伊勢志摩サミット報道陣の質問に答える安倍首相=26日午後6時38分、三重県志摩市の志摩観光ホテル(代表撮影)【拡大】
安倍晋三首相は26日、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の一部討議を終え、世界経済のリスクに立ち向かうための「伊勢志摩経済イニシアチブ」のとりまとめで合意できたと述べた。志摩市・賢島の志摩観光ホテルで記者団に語った。発言内容の詳細は以下の通り。
「今回の伊勢志摩サミットは、洞爺湖サミット以来8年ぶりの(日本で開催される)サミットとなります。8年前の洞爺湖サミットは、リーマンショックのわずか数カ月前でありましたが、経済についてはほとんど議論されなかったわけであります。しっかりと危機について把握をして、リスクをしっかり認識をしていかなければ正しい対応ができなかった、ということではないかと思います。
今回、世界経済についてしっかりとした議論を行い、『われわれは大きな危機に、大きなリスクに直面している。世界経済は大きなリスクに直面している』という認識については一致することができたわけであります。そしてそのリスクに立ち向かうために、伊勢志摩経済イニシアチブを取りまとめることができた。そのとりまとめで合意できたことは大きな成果であったと思います。この伊勢志摩経済イニシアチブに基づきまして、アベノミクス『三本の矢』を、まさに今度は世界で展開していきたい。G7(先進7カ国)で展開をしていくこととなったわけであります」
「私にとっては5回目のサミットとなりましたが、それぞれのリーダーたちとは何回も首脳会談を重ねてまいりました。胸襟を開いた率直な議論を展開することができたと思います。世界経済以外にも、アジアの情勢、また海洋の安全保障についても有意義な議論を展開することができたと思います。
このあとも、テロの問題や難民の問題、中東の問題、あるいはウクライナ、ロシアなどさまざま課題について、実りある議論を行ってまいりたいと思います」