「スーパーカーに乗っているのを見られたら、危ないかもしれないでしょ」
そう言ってハンドルを握る腕には、高級車BMWよりも高価なブレゲの時計が輝いていたという。
同紙によると、バンクーバーには10万ドル以上の車の所有者だけが入れるクラブがあり440人のメンバーの9割は中国人。会を創設した27歳の男性は「彼らは働かず、ただ親の金を使うだけだ」と言い、自らもそうしたうちの一人だと話した。
予算は200万ドル!
「上位1%の中国人」にカナダの人気は高い。移民に寛容で、かつては多額の投資と引き換えに永住権を付与する投資移民プログラムもあった。中国との飛行機の便も多い西海岸のバンクーバーには多くの富裕な中国人が投資し、いまでは世界有数の不動産が高い都市になっている。
中国系「リッチガール」のひとりである24歳の女性は所有するコンドミニアムに加えて、一軒家も探す。カナダメディアに「この家、そんなに高くないわ。200万ドルの予算があるから」と言い放った。
こうした中国人に向けられる目は複雑だ。
「バンクーバーには、腐敗した中国官僚の息子や娘たちがたくさんいるよ。ここだと金をみせびらかすことができるのさ」
富裕中国人に高級車を売るディーラーはニューヨーク・タイムズに毒づく。本国とは違い、カナダでは金の出所を詮索される恐れが少ないのだという。
同紙によると、2005年から12年までの間、3万7千人の富裕中国人が投資移民プログラムの恩恵を受けた。2011年のバンクーバー都市圏人口230万人のうち、18%は中国系が占めた。1981年の7%と比べ大幅な拡大だ。
富めるアジア系も貧困にあえぐアジア系も、豊かで自由な国、カナダが抱える現実である。