【2016参院選】バラマキ財源に税収増当て込む 企業業績悪化で幻も

2016.6.15 21:44

 安倍晋三首相は社会保障の充実策や、目玉政策「ニッポン1億総活躍プラン」の実現のため、財源に「アベノミクスの果実」としての税収の自然増を活用する考えだ。第2次安倍政権の発足以降、確かに景気回復で法人税収などが増え、税収は大幅に増加した。だが、足元では円高などで企業業績が伸び悩み、増収ペースが落ちる懸念がある。社会保障などを支える恒久財源として税収増をどこまで活用できるかは議論の余地が残る。

 国と地方の税収(予算ベース)は現政権が発足した平成24年度の78.7兆円から28年度は99.5兆円に拡大。増加分は26年に消費税率を8%に引き上げたことによる8兆円を除くと13兆円で、首相はアベノミクスで所得税や法人税が増えたと主張する。

 所得税が増加した背景には、政権の呼びかけで企業が積極的な賃上げを3年連続で実施したことがある。法人税も円安で企業業績が改善し、大幅に増えた。リーマン・ショックで打撃を受けたトヨタ自動車や、巨額の不良債権を処理した大手銀行グループが累積損失を解消し、納税を再開した影響も少なくない。

 ただ、今後は企業の納税再開効果が一巡するほか、円高の進行などで企業の増益ペースが鈍る可能性もあり、税収が伸び悩む恐れは大きい。

 現政権の発足後、国の税収は決算ベースで当初の見込みより2兆円程度の上振れが毎年度発生してきた。しかし、ある経済官庁幹部は「今年度以降は数千億円程度の上振れにとどまるかもしれない」と指摘する。

 首相は増収分を活用し、保育所運営費支援や、保育士・介護士の処遇改善などに充てたい考えだが、財源のやりくりは難航することも予想される。

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