財務省、金融庁、日銀は3日午後、国際金融市場に関して情報交換する幹部会合を財務省内で開いた。財務省の浅川雅嗣財務官は会合後に記者団の取材に応じ、為替市場が一時1ドル=100円台に上昇したことを受け、「かなり偏った一方的で投機的な動きが見られる」と述べ、「これまで以上に緊張感を持って(市場を)注視し、必要な場合はきっちり対応したい」と円高進行を牽制した。
会合には浅川財務官のほか、財務省の佐藤慎一事務次官、金融庁の森信親長官、日銀の雨宮理事らが出席した。
会合は3月から月に1回程度開催しているが、このタイミングでの開催は、足元の金融市場で急速な円高が進み、長期金利も上昇傾向にあることなどが背景にあるという。
浅川財務官は「金利、為替でかなりボラティリティー(変動しやすさ)が高まっている」との認識を共有したと話した。政府・日銀で連携を強め、市場の安定に向け取り組む方針を確認したもよう。
会合では、ほかにも日銀が7月29日に決定した追加の金融緩和や、政府が2日に決定した事業費28兆1千億円の経済対策についての情報共有なども行った。